ホワイトニングをすると何故、歯が白くなるの?

そもそも歯の変色はなぜ起こるのか!?

歯の構造は表層にエナメル質、エナメル質の下に象牙質、象牙質の下に神経があります。歯の表面を覆う人体の中で最も硬い組織のエナメル質は90%以上が無機質で、わずかな水と有機質でできています。の有機質が飲食物などの影響で着色し、歯の色を変色させるのです。
ホワイトニングの成分は 「過酸化水素(H₂O₂)」です。
この過酸化水素はオキシドール(消毒や漂白に用いるもの)と同じ成分で、低濃度であれば安全です。過酸化水素は組織、細菌、血液、胆汁などに存在するカタラーゼ(Catalase)で分解され、フリーラジカルが発生します。さらに光を当てたり、光触媒の使用でより多くのフリーラジカルが発生します。このフリーラジカルは、不安定で反応しやすい性質で強い酸化力があり、有機性着色物質を分解して低分子の無色の物質となることにより漂白作用が発現します。 つまり、歯の表面にホワイトニング剤を塗ることにより、ホワイトニング剤やその成分が歯に浸透し、歯そのものの色を決めている色素を分解(化学反応)。これがホワイトニングで歯が白くなる原理の1つ目です。

神経を守る象牙質の色は黄褐色で、加齢とともに象牙質は厚くなり、逆にエナメル質は擦り減って薄くなっていくので、象牙質の色が目立つようになり、歯がさらに黄ばんで見えることも変色の原因です。さらに、エナメル質は半透明な構造で、例えエナメル質内の有機性着色物質を全て白くしたとしても、象牙質の色が透けて見えてしまい、歯は白く見えません。
また、エナメル質は小柱構造(小さな小柱が束になっている)のためどうしても光が通過しやすく、象牙質の色が透けて見えてしまいます。 ホワイトニング剤の作用は歯の有機性着色物質を白くするだけでなく、エナメル質表面の構造を角状から球状に変化させています。これにより光の乱反射が起こり象牙質の色が透けて見えなくなります。 これをマスキング効果と言い、歯が白くなる原理の2つ目です。

ホワイトニングの効果や後戻りなどには個人差があり、ホワイトニングの効果を維持するためには、定期的なオフィスホワイトニングと合わせて、ホームホワイトニングを併用することをおすすめします。

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